僕は いま現在、コンテンツを集中して創るためベトナムのド田舎・海沿いの村に来てます。
海岸から40メートルの宿の客は僕1人のみ。
外国人はとても珍しいらしいです。
娯楽らしい娯楽がない この地で、僕は約一ヶ月間カンヅメ状態になります。
・・・で、この記事で伝えたいのは「貧乏は精神と思考を喰い潰す」ということ。
ネットビジネスでお金を稼ぎ、自由な生き方を知ったからこそ、
そしてその後、異国の地で予定していた資金を引き出せず1人で絶望したからこそ”お金というツールの有益性”を骨身に染みて痛感することができたのです。
自業自得な男のストーリー
ベトナム首都ハノイに到着したのは深夜でした。
目的地には そこから国内線を乗り継いで行くのですが、その便は朝6時すぎなので待機。
僕は、東南アジアへの海外旅行が好きですが、
「海外旅行ならオレに任せろ!(いい笑顔で 親指をグッと立てる)」
などと言えるような、海外旅行の達人ではありません。
達人からしたら、ムダだらけの旅行だと思います。
今までは、海外でのクレカ類の使用は怖い気がしたので いつも大量の現金を日本で用意して旅行してました。
しかし、海外ATMを使うという選択肢を知っておけば便利だと思い、今回覚えておこう思ったのです。
・・・そこで ふと悪寒がしたのです。
僕は現地ベトナムのATMでお金を下ろそうと思ってました。
なのでクレジットカードと、デビットカード機能付きキャッシュカード(キャッシュカードの暗証番号のみ記憶)を持ってきてたのです。
「あれ、デビットカードとキャッシュカード一体型の持ってきてるけど、それぞれ暗証番号違うのかな?(海外で引き出すにはデビットの暗証番号 必須)」
「クレジットカードの暗証番号なんだっけ?(海外では現金派。日本では暗証番号を使わないネット決済のみ)」
アホの極み。
我ながら惚れ惚れするわ。
それぞれ一回ずつ、ハノイのノイバイ国際空港でATMで暗証番号をトライしてみるも、とうぜん却下。
(数回間違うと、カードが完全無効化され再発行の手間発生)
一ヶ月間のベトナム滞在は、早くも絶望的状況に陥ったのです。
放心状態のまま両替所に行き、手持ちの日本円 ⇒ ベトナム通貨”ドン”に両替。
ぐったりした表情で無料送迎バスに乗り、ターミナル2(国際線)⇒ターミナル1(国内線)へ移動。
チェックインし、手荷物検査で男に全身まさぐられ(ホモには天職ですな)、更なる放心状態のまま飛行機に乗り、目的の空港へ到着。
・・・その地方の閑散とした空港で数十分うなだれていたその時、2つの打開策を見事に思いついたのです。
1.タクシー配車アプリを使うとき、クレカ登録すれば暗証番号なしで払えるの思い出した!
(裏面記載の3ケタのセキュリティコードがあればOK)
2.Agoda(ホテル予約サイト)経由で予約したホテルは現金払いだったけど、事情を話してAgodaサイト経由でクレカ決済してもらおう!
万が一それがダメだったら、ホテルの経営者に頼んでクレカ決済(サイン書いて暗証番号免除)してもらおう!
結果、見事に散ったのです。
1.システム変更。タクシーで70km(直線距離にして)移動後、現金払いのみと言われる。手持ちの現金が飛ぶ。
(Agodaサイトのマップの目的地がデタラメ。位置が500mズレていたというオマケつき)
2.Agoda「ごめんムリ」経営者「ごめんムリ」
ホテルにて手持ちの現金が飛ぶ。
そして次の日、今この記事を書いている現在にいたるのです。
金が無くなる恐怖が、思考と精神を喰い潰す
さて、僕は日本から最終目的地であるベトナムのド田舎・海沿いの村までの移動中には、
マーケティングの本を読んで学びを深める予定でした。
しかし、クレカ類の暗証番号忘れが判明してからは、
僕の思考のベクトルは
「金が無くなる!」
「一日に使う金をいくら以下にすべきなのか?」
「いやまてよ、まだ何か金を調達する起死回生の一手があるのでは?」
・・・といった具合に、”金”です。
フライトの待ち時間、腹が減って空港内で飲食するにも、激しい葛藤に思考力が奪われます。
「美味しそうな料理があるけど、これを食べたらお金がゴッソリ減ってしまう」
「バインミー(フランスパンに具を挟んだベトナムローカルフード)なら安いはず・・・250円もすんの?空港は高すぎ!」
そんな事ばかり考えていたら、精神もグッタリしていきます。
今の僕は、金の事ばかりに思考力を浪費し、50円100円の違いで精神を消耗する みにくい金の亡者なのです。
☆追い打ち★
ホテルを経営してる優しそうな おじさん&遠方にいる その娘が、
笑顔で僕を潰しにかかる恐怖
さて、そんな僕が いま泊まっているガラッガラの このホテル。
客は僕1人の貸し切り状態。
経営者のおじさんは、とても優しそうで温和な印象。
しかし、このホテルにたどり着いたとき、僕は
「金が足りない!」
「Agodaサイト経由でクレカ払い求む!」
「もしくは、サイン書くから暗証番号免除でクレカ払い!」
などと、経営者のおじさんを困惑させてしまいました。
Agodaでもクレカ払いはできない設定になってたのですが、僕は「クレカで払わせて」と繰り返すのです。
あっちからしたら、アホでマヌケな営業妨害ジャップです。(他に客いないから いいけど・・・よくないけど)
結局、他の場所にいる おじさんの娘さん(日本語できる)までが電話で相談に乗ってくれました。
僕のために(というかホテル代とりっぱぐれ回避のためだが)おじさんと何度も相談し、娘さんにも僕の連絡先も伝え何度も連絡を取って、色んな手段を講じてくれました。
そんな中、僕は それなりの打開策を見つけました。
「この村に約30日滞在の予定だが、このホテルは様子見のために10日間の予約しか取っていない。
・・・で、Agodaでクレカでのネット決済が可能な近場のホテルを見つけたので予約し、11日目からそこに移る。
つまり、当初の予定より約20日間分のホテル代の支払いが浮く(日本の口座から引き落とされる)」
結果、いろいろと手を煩わせた申し訳なさ&親身になって旅行を心配してくれた おじさん&その娘に感謝しました。
そして、迷惑かけといて11日目には近場のホテルに移る手段をとらねばならぬ不甲斐なさも感じます。
ちなみに、初日の深夜まで及んだこの騒動の途中で、おじさんは「腹減ってないか?」と心配してくれて、近くのレストランでご飯を食べさせてくれました。
僕は、おじさんに感謝しました。
迷惑かけたのに、ここまで気遣ってもらうなんて。
もちろん、接客業はイメージが大切だから、レビューで高評価つけてもらいたいとか、リピーターになってもらいたいとか、打算はあるでしょう。
しかし、ビジネスは「価値を与えて、報酬をもらう」ものなので、打算はあって当然。
無いとビジネスになりません。
しかし、打算の中にも人格・人柄は反映されるものです。
そして、僕はおじさんの打算の中に温かい人格・人柄を感じたのです。
ハイ、ここから徐々に怖くなりますよー。
・・・で、初日の夜に食堂で食べさせてくれた料理、宿に戻った後しっかりと請求されました。
僕の財布から飛んでいく200,000ドン(1000円)
「物価が安く、食費も安いベトナムで一食1000円!?」
「いや、まあ・・・主菜も副菜もゴハンもスープもあったし、割り勘だと ちょっと高いくらいか?」
と、僕は困惑します。
まあ、あっちからしたら「親切に、腹ペコな客を食堂に連れてってあげた」という感じでしょうし、僕が勝手にオゴリだと勘違いしただけだと思いました。
しかし、すでに おじさん&その娘による恐怖は始まっていたのです。
次の日の朝、僕はパソコンの前でコンテンツを創っていました。
2時間ほど経過したら、おじさんが僕を呼びに来ました。
おじさんは食事をを用意してくれたのです。
そして、「今日も昨日の食堂に夜食を食べに行こう」と言ってきました。
しかし、僕は金がないので「他の安い食堂に1人で食べに行く」と伝えました。
伝わったようで、僕は一安心しました。
そして、また2時間ほど作業したあと、僕は村を散歩しました。
海沿いを歩き、森に当たって行き止まると少し戻って村の閑散とした住宅街へ。
そこから東に進むと、住宅&雑貨屋が密集。
路地が多すぎて、Googleマップの位置情報が少しズレるだけで混乱。
再び海沿いに出ることができたら、コーラを飲みたくなり、再びさっきの雑貨屋密集地へ。
そして、海沿いに宿に戻りました。
村人が集まってバレーボールやってる中、斜め後ろ姿が ホテル経営者のおじさんに似ている人がいると思ったら本人。
原付きバイクでホテルに一緒に帰りました。
で、再び作業していると、おじさんが来て中断。
「安い食堂に案内してくれるの?値段はどのくらい?」
と、指差し会話帳で確認したら、100,000ドン(500円)を示してきました。
金を節約してるのを知っているはずなのに、ベトナムとしてはかなり高い食事代を示してきます。
僕は、再び断りました。
お金が足りないこともありますが、僕は1人で好きなときに食べに行き、好きに村を歩きたいのです。
しばらくすると、おじさんの娘からメッセンジャーで
「(おじさんと)ご飯を食べてみませんか?すでに遅れています」
「注意してください。(1人で食堂に行くと)あなたは迷子になります」
「あなたが(1人で)食べに行くのは、非常に高価になります」
などというメッセージが、18分間に6回。
さっき断ったんですが・・・。
作業中の僕は、思考を中断したくなかったので、それを横目で確認しつつ
「キリの良いとこまで、あと10分間 作業を進めよう」
と作業続行。
しかし数分後、おじさんがまた来て強制中断。
何回伝えても引き下がらないので、
「もしかして、タダで食べさせてくれるのかな?僕が誤解してたのかな?」
と、おじさんを信用してみました。
原付バイクに2人乗りでローカル食堂に行き、座るように指示されます。
おじさんは、他のテーブルで店の人たちと談笑。
で、僕に注文をとりに来てないのに、ご飯と小さい魚料理とスープが運ばれてきました。
その後も野菜炒め&漬物が数点。
それを食べていると、娘さんから再びメッセージ。
「お父さん(ホテル経営者のおじさん)と一緒に食べる。
一日あたり200,000ドン(1000円)。安いです。」
高いわ。
ジョーダンは よしおくんHAHAHA。
1人で安い料理を食べに行く意思を伝えても、返答は
「我々が、お手伝いします。」
などと、なんとしてでも食堂を選ぶ主導権を得ようとします。
僕の心に
「了承したら、あんたらのマージンを上乗せした食事代を払わせつづける気か!?」
という疑念が、沸いてきます。
僕は、村の道を覚えた事と 1人で食べに行くことを伝えました。
しかし、今後もおじさんと食堂に行くことを推奨するメッセージが、怒涛の勢いで僕のスマホにブチ込まれます。
そして、料理を食べ終えた僕に、めでたくメシ代が請求されました。
ボッタクリ価格ではなく、ちょっと高めの値段かな?程度でしたが、現在の僕には大ダメージ。
僕は、わかりやすく意気消沈した態度をとると、おじさんは満面の笑みで僕の肩を叩き「ドンマイ!」みたいな態度。
”このジャップは10日間でいなくなる。ならばこの10日間で金を絞りとる!11日目以降はご自由に”
そんな意思を、この親子から感じたのです。
自由に食堂を選び、自由にメニューを選び、ゆったりと食べることもできず、少ない手持ちのお金から一日あたり200,000ドン(1000円)も払うなど、とうてい納得できません。
なので僕は、
「1人で食べに行きます。節約しないとお金がなくなります。
その場合、あなたたちに日本への航空券代を借りなければなりません」
と送信。
すると、さっきまでの怒涛のメッセージが、ピタッと止んだのです。
お金は、”不自由を排除するツール”
さて、もし僕が日本の口座から お金を引き出せる状況ならば、こんなウザいホテルをとっとと出て、他のホテルに移ることが可能です。
いま現在、せっかく作業に没頭しているのに部屋に来て、何回もしつこく食堂に連れて行こうとされるので、そのたびに強いストレスを感じます。
しかし、お金というツールがあれば、”ウザいホテルに留まらざるを得ないという不自由”を排除できるのです。
また、食堂でも、安い料理しか注文できないという”メニュー選択の不自由”を排除できます。
食べたい料理を自由に頼むことができるのです。
日本においては、強欲は悪徳である様な風潮が根強く存在します。
しかし、欲望は美徳です。
欲望とは、自己実現欲求であり、自分を高める原動力なのです。
欲望が無ければ、人は成長しません。できません。
僕は、物欲はあまり無いですが、あらゆる不自由を排除したい欲求はあります。
そして、あらゆる不自由を排除するために、ネットビジネスで真っ当な方法で お金をガッポガッポ稼いでいきたいのです。
お金をガッポガッポ稼ぐ人間は、金の亡者ではありません。
金の亡者という言葉は、”金に精神と思考を喰い潰されている人間”を意味するのです。
この村で、色んな人に親切にされた
さて、僕はいまこのベトナムのド田舎・海沿いの村にいて、ホテルの経営者の親子からの恐怖を感じている最中です。
あんな優しそうで温和なおじさんなのに、こちらを根負けさせて なんとか自分経由で食堂に連れて行こうとするのです。
しかし、こーゆーイヤな人は一部にすぎません。
この村に滞在してまだ数日ですが、色んな人に親切にされました。
小雨の中 長距離タクシーでこの村に着いたとき、Agodaのマップがデタラメで困惑し、近くの食堂の人に聞きました。
すると、タダで500m先の正しい場所までバイクの後ろに僕を乗っけて連れてってくれました。
(重いスーツケースを僕が左手で持ち上げながら後部座席に座った。到着後も しばらく腕がプルプルしてた)
また、移動したいときにタクシー配車アプリGrabを使っても、ド田舎なので全くタクシーが見つかりませんでした。
なので、バイクを運転してる人や 道端などでヒマそうにしてる人にGoogle翻訳アプリで交渉して、お金を渡す意思を伝えバイタク代わりになってもらって移動手段を確保していました。
しかし、いざ目的地について 約束のお金を渡そうとすると、彼らは
「その半額でいいよ」
「お金はいらない。そこの店でジュースでも買って飲みな」
と、約束の報酬を受け取らず、笑顔で去っていきました。
また、昼過ぎに海岸の至近距離に位置している食堂で海を眺めながらチャーハン単品を注文して食べていると、食堂のおかみさんが果物に肉を詰めて煮た料理と小松菜ソテーをタダで付けてくれました。
そんな優しい人たちに触れて、親子の恐怖のコンビネーション攻撃でグッタリしていた僕も、精神を立て直すことができたのです。
あと、ド田舎の村なのに、この数日間で日本語を上手に話せる現地人に2人も会いました。
1人は食堂で通訳をしてくれた若い男性客。
ベトナムの田舎にも、過去に出稼ぎや留学などで日本語を習得した人は意外に多いらしいのです。
そして、もう1人はバイタク代わりになってくれたのに、半分の報酬しか受け取ろうとしなかった少年です。
少年は背が高く大人びた雰囲気の13歳でした。
(ベトナムではバイクは18歳から。しかしド田舎だと道交法など完全に無力。
小学校低学年の通学手段はバイク。THE・治外法権。)
彼は、多大なる努力をして日本語を身につけているのでしょう。
将来、日本へ行く予定だと言っていました。
・・・僕も早よ、英語くらいは身につけなアカンわ。頑張ろう。
残り25日間
まあ、Agodaでクレカでのネット決済が可能な別のホテルに移って、20日間分のホテル代の支払いを浮かせるという打開策が見つかったので、なんとかなるでしょう。
(というか、どうせ日本の口座から引き落とされるから、今すぐ移っても同じコトだわ。しかしコンテンツ創りを切りの良いトコまでやりたい・・・)
金が尽きて、やたら熱い太陽光の下で野垂れ死ぬことは無いでしょう。
最初は本当に血の気が引いて生きた心地がしなかったのですが、首の皮一枚つながった感じです。
そして「貧乏は精神と思考を喰い潰す」という事実を、骨身に染みて痛感できました。
・・・もちろん この先、新たなる非常事態が発生する可能性はあります。
限られたお金しか持たない僕は、その新たなる非常事態を打破する事ができるのか、甚だ疑問です。
お金という不自由を排除するツールが欠乏している僕は、再び絶望的状況に追い込まれるかもしれません。
まあ、その時はその時。
・・・残り25日間、どうなることやら。