2013年6月に発足したNHKから国民を守る党(略称:N国党)
元NHK職員であり、内部の不正経理を週刊文春に告発しNHKを退職した立花孝志が代表をつとめる政治団体です。
2019年7月、立花党首を始めとし そのメンバーである議員たちが政見放送で演説を行い、その内容から反響を呼んでいます。
N国党が掲げる公約はたった1つ。
「NHKをぶっ壊す」
猛威を振るうNHKの凶行
NHKは、NHKの番組を観ていなくても、”受信できる環境”であれば受信料を徴収しています。
つまり、テレビやワンセグ放送を見れるスマホがあるだけで強制的に受信料をむしり取ろうとするのです。
しかし、NHKを観るか否かの選択権は国民にあります。
にもかかわらず、受信料支払いを拒否したら、NHKの集金人は「また何回でも来ますよ」「何回も電話しますよ」などと明らかに脅迫まがいのことを言ってきます。
NHKの電波をスクランブル化すればいいのに それをせず、嫌がらせをして受信料を請求してくるのです。
そして、2020年3月から、インターネットでNHKが試聴できるよう国会で決定されてしまったようです。
・・・つまり!ネットに接続できる端末を持っていたら、NHK受信料を払う義務が発生してしまうのです、
NHKの政見放送で「NHKをぶっ壊す!」を連発
そんな中、2019年7月に立花党首を始めとし そのメンバーである議員たちがNHKのスタジオで政見放送を収録し、それが放送されたのですが その内容が凄まじいのです。
なんと「NHKをぶっ壊す!」を連発し、NHKを徹底的に批判するのです。
NHKの政見放送内で、NHKをディスるわ 犯罪協会呼ばわりするわで、正にやりたい放題。
(規定により、NHKは収録や放送を拒否できない)
その演説では『NHKと国会=お代官、国民とN国党=庶民』の対立の構図を作り、”令和の百姓一揆”というキャッチコピーを強調。
そして、「庶民の武器は投票することだ!」と、選挙に行くことを促しました。
(百姓一揆とは、庶民が代官の悪政に対して集団で反抗する暴動)
令和の百姓一揆!
非常識な政見放送3選
ここでは、公式YouTubeチャンネルからいくつかの動画を選定しました。
N国党の猛者たちを統べる首領:立花孝志
N国党の黒幕。
「NHKをぶっつぶす!」を言いながら浮かべる満面の笑顔は底知れぬ威圧感をたたえています。
演説の内容は理路整然としており、とてもわかりやすく構成されてます。
「不倫路上カーセッ○ス」というパワーワードを連発しまくるので、インパクトは絶大。
ジャイアンを連想してしまうのは僕だけだろうか。
ぜひ土管のある空き地でリサイタルを所望したい。
↓この曲を。(歌詞が意外というか予想通りというか)
まあ9割方 女の人が歌ってて、ジャイアンは「NHKをぶっ壊す」しか言ってないのですけども。
門田節代
若手芸人顔負けのテンションと顔芸、ベテラン中堅芸人を圧倒する構成力と表現力を高いレベルで融合させた、極めて高い ネタ 演説を魅せる逸材。
開始直後からスピーディーなギャグをぶち込み、序盤のつかみも完璧。
その後も流れるようにスムーズにネタを展開し、NHKの不祥事をどんどんお茶の間に発信していきます。
特に、一人三役のコントのクオリティは圧巻で、どのセリフがどのキャラなのかが明確に伝わってきます。
クライマックスでは、テーマソングという名の謎ソングを歌い圧倒的な存在感を魅せつける。
というか、通訳の人の職務遂行マインドは驚嘆に値します。
僕が通訳だったら、絶対吹き出します。(そもそも手話わからんけど)
佐藤恵理子
「えびぴらふ」という名でニコ生をやっていて人気があったらしいです。(ニコ生の事はよく知らんけど)
ゆる〜いノリなのですが、結構マジメにやってんのねと思う。
序盤ではけっこうハードな苦悩の日々を語ってます。
中盤では、NHKの問題点や解決策などをわかりやすく解説する技量を見せます。
終盤での緻密に計算された(たぶん)グダグダ感がなんだかクセになります。
「画面の前のみんなも一緒に〜NHKをぶっ壊す!」が なんだかつられてやりたくなってしまう。
コレを敵陣ど真ん中のNHKの収録スタジオでやっちゃうんだから、メンタルの強さはハンバではない。
他にも非常識な政見放送がある
上記の政見放送以外にも、もはや演説をしていないようなキワモノ動画もあります。
↓「NHKをぶっ壊す」をひたすらループ↓
↓無言。じわじわくる↓
「全く演説しないのは、奇をてらいすぎて本末転倒じゃん」と思ってしまいそうですが、興味を引くことができれば政党名や候補者名などのキーワードで検索されます。
結果、公式サイトやN国党の他メンバーの動画などに辿りつき、N国党の主張をしっかりと聞いてくれます。
興味を引くことができれば、それだけで集客効果を発揮するのです。
NHKから国民を守る党の戦略から学べる”2つの本質”
1.面白さ=正義
テレビでどんなに良い内容の演説をしても、観てくれるのは最初から政権放送に興味がある人だけです。
街中の街頭演説を見ればわかりますが、ほとんどの人は無関心のまま通り過ぎます。
理由は、「つまらないから」
自分のアピールポイントを高らかに語ったり、他の候補者や日本の現状をディスっても つまらないので、政治に関心が薄い大多数の人たちは聞く気になれません。
無関心な人たちに自分の話を聞いてもらうには、何かしらの戦略が必要です。
そこでN国党は、面白さという戦略を取ったのです。
演説が面白ければ、政治に無関心な人でも、演説の内容もしっかり聞いて理解してくれます。
加えて、他に人に知らせたくなり、SNSでシェアされるなどの口コミが起こり、どんどん演説動画を見る人が増えていきます。
必然的に、N国党にも強い関心を持ち、自らググってN国党公式サイトなどにアクセスされていきます。
面白さは、強力無比な集客手段なのです。
2.非常識=ブルーオーシャン
非常識とはつまり、「極端な少数派」です。
常識的は多数派。
常識的=レッドオーシャン(競争の激しい市場)なのです。
常識的な政見放送をする場合、多数の常識的なライバル候補者たちと激しい消耗戦をするしかないのです。
しかし、N国党のメンバーたちの政見放送は、もれなく非常識です。
言い換えれば、「ライバルがいない。もしくは極端に少ない」ともいえます。
つまり、非常識=ブルーオーシャン(競争相手のいない未開拓の市場)なのです。
もちろん、”需要があること”が大前提になります。
しかし、前述した「面白さ」は どこでも常に需要があります。
加えて、NHKの在り方は国民の多くから反感を買っているので「NHKを潰す」という理念も、超巨大な需要があります。
非常識は、需要を独占する特大チャンスなのです。
NHKの存在は害悪
1.面白さ=正義
2.非常識=ブルーオーシャン
この本質は、様々なビジネスに応用できます。
情報発信などのネットビジネスだけでなく、あらゆるリアルビジネスにも使えます。
倫理観を無視するなら、人をダマすような非道徳なビジネスにも悪用できます。
この”2つの本質”を徹底したからこそ、N国党は絶大な集客に成功しているのです。
・・・しかし、N国党は強烈に支持する人も多い反面、様々な黒い噂も飛び交っているようです。
立花党首に非があるのか、それとも立花党首率いるN国党を潰そうとする勢力が 筋違いな悪評を捏造したり、極端な曲解をしたりしているのか・・・?
僕には、その真偽を正確に判断することはできません。
なので、この記事ではあくまでN国党の戦略に焦点を当てたものであり、N国党の活動を全面肯定するわけではないとお伝えしておきます。
あ、でも
「NHKをぶっ壊す」という理念は全面肯定します。